大会競技説明

出場予定選手

競泳

オリンピックで競泳が実施されたのは、1896年の第1回アテネ大会から。男子100m自由形の1種目のみで、競技の場所は港の海面で行われた。女性の参加は1912年の第5回ストックホルム大会が最初で、100m自由形、400mチーム、ダイビングが行われた。平泳ぎから派生したバタフライは、1956年メルボルン大会から独立した種目になった。なお、バタフライのドルフィンキックは日本人が考案したといわれている。
競泳の種目は幾度かの変更を経て、現在は男子が50m自由形、100m自由形、200m自由形、400m自由形、1500m自由形、100m背泳ぎ、200m背泳ぎ、100m平泳ぎ、200m平泳ぎ、100mバタフライ、200mバタフライ、200m個人メドレー、400m個人メドレー、4×100mリレー、4×200mリレー、4×100mメドレーリレーの16種目、女子は1500m自由形の代わりに800m自由形があり、同じく16種目行われている。オリンピックでの選手エントリーは1種目につき、1国2人までの制限がある。

平泳ぎ

アテネ、北京で金メダルを獲得した北島康介が引退後、次世代エース争いが激化する中、着実に力を付けて大会で結果を出しているのが小関也朱篤だ。五輪初出場となる今回のリオ大会での活躍が期待されている。
平泳ぎのルールは「ひと掻きひと蹴り」が一つのサイクルであり、この順序を無視した連続での掻きや蹴りは違反となる。両腕、両脚は左右対称に動作しなければならず、折返しおよびゴールタッチは両手同時に行うなどのルールがある。また、スタート、折り返し後の一サイクルを除き、各サイクルの間に必ず頭の一部を水面上に出さなければならない。

個人メドレー

個人メドレーで日本人がメダルを獲得したのは、2000年シドニー五輪までさかのぼる。日体大（当時）の田島寧子が400m個人メドレーで銀メダルを獲得。今回のリオ五輪では、400m個人メドレーに高橋美帆、清水咲子が、200m個人メドレーに藤森太将が出場する。
個人メドレーのルールは、バタフライ、背泳ぎ、平泳ぎ、自由形の順番で、それぞれの泳法の規則に従って泳がなければいけないこと。一つの泳法は定められた距離の4分の1ずつと決められており、自由形は他の3泳法（バタフライ、背泳ぎ、平泳ぎ）以外で泳がなければいけない。

メドレーリレー

日本の男子メドレーリレーでは、アテネ大会で銅メダル、北京大会、ロンドン五輪で銀メダルを獲得。今回のリオ五輪では小関也朱篤が平泳ぎと掛け持ちで出場する。
メドレーリレーは個人メドレーとは順番が異なり、背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライ、自由形の順番で泳ぐ。4人が100mずつそれぞれの泳法の規則に従って泳がなければならず、自由形は背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライ以外の泳法で泳がなければならない。継泳するとき、前の選手が壁にタッチする前に次の選手の足がスタート台を離れると、そのチームは失格になる。

フリーリレー

リオ五輪ではフリーリレー400mに松本弥生、800mに五十嵐千尋が出場する。近年、自由形の泳法は急速に進化している。これまでは背骨を軸に体を左右に回転させ、水中では体の真下で水をかく、いわゆるS字プルがほとんどだった。しかし現在は、右手で水をかくときは右肩の延長線上に入水し、一直線に水をかくストレートプルが主流。これによって背中を水面と平行に保つことができ、より抵抗の少ない雄大な泳ぎを実現した。

見どころ

前回のロンドン五輪で銀3個、銅8個のメダルを獲得した日本競泳陣。今回のリオ五輪では、34人（男女各17人）が出場予定で、1964年の東京五輪の最多39人に次ぐ大所帯となる。その内、日体大出身の小関也朱篤、藤森大将、清水咲子、日体大3年生の五十嵐千尋を含む21人が初出場というフレッシュな顔ぶれで、前回叶わなかった金メダルの獲得と共に、新しいスター選手の誕生が期待される。