CONDITIONING コンディショニングの基礎知識

月経周期の基礎知識 月経周期のメカニズムを知ろう

知っているようで知らない月経。女性アスリートにとって、コンディションを整えるうえでも月経の知識は不可欠です。今回は、月経周期のメカニズムについて解説していきます。

エストロゲンとプロゲステロン、2つの女性ホルモンが月経周期の主役

月経は昔「月のもの」と言われていました。29.5日ほどで満ち欠けする月のように、女性の月経も25日から38日周期で繰り返しやってきます。

月経周期とは、月経の始まった日から、次の月経の前日までをいいます。その中には2つのポイントがあります。一つは排卵、もう一つは月経の開始です。

排卵とは、卵子が成熟した卵胞から飛び出すことをいいます。飛び出した卵子は卵管でキャッチされて、ゆっくりと子宮に向かいます。そこで精子がやってくれば妊娠しますが、こなければ子宮内膜ごと流れてしまい、月経が始まります。排卵があるのは、月経周期のちょうどまん中ごろ(28日周期の人であれば14日目ごろ)にあたります。

排卵を境に、月経周期は卵胞期と黄体期に分かれます。卵胞期はエストロゲン、黄体期はプロゲステロンの影響を大きく受けます。ホルモンの変動によって、体だけでなく心にもさまざまな変化が起きます。特にプロゲステロンは、月経前の体調不良の原因ともなるホルモンなので、アスリートのコンディションを整えるうえでも意識したいものです。

卵胞期
卵巣にある卵胞の一つが成熟する時期。卵胞が成熟するにつれてエストロゲンの分泌が増え、子宮内膜が少しずつ厚くなる。
黄体期
卵子が飛び出したあとの卵胞が「黄体」という組織になり、プロゲステロンが分泌される。子宮内膜は増殖をやめて、受精卵が着床しやすいようやわらかくなる。体が妊娠に備えて高温になるので、体調が悪く感じることも。

出典:『女性アスリートの教科書』(須永美歌子著・主婦の友社)

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