
前回のトリノオリンピックでは、心の準備が足りなかったという本橋麻里選手。
4年前の経験を糧に、今回はオリンピックへ向けて日常生活からリズムを保っていると、自信をみなぎらせた。
写真提供:日体大スポーツ
「前回のトリノでは、代表チームに入った1年目で五輪に臨んだ大会だったので、はっきりいって心の準備が足りなかったところがありました。あれから4年間、たくさんの人との出会いがあって、いろんなことを学べたと思います。そして、今回のオリンピックでは、日常生活からリズムを保っているし、しっかりと心の準備もできました。チームの仕上がりもいいと思います。今は、選手村に無事に入ることだけを考えています。」
どんなオリンピックにしたいですか?
「日本のカーリングの実力が、他国と比べて、劣っているとは思っていません。ただ、オリンピックという大舞台で、自分たちのパフォーマンスを発揮できないということは過去にありました。今回のオリンピックでは一試合ずつ大事に戦い、自分たちの最高のパフォーマンスを発揮できるよう頑張りたいです。」
写真提供:日体大スポーツ
大会で心がけることはありますか?
「試合中は、状況を的確に判断する冷静さと、負けないぞ!という心の熱さ、両方が必要だと思います。バンクーバーでは、とにかく正確なショットをシンプルに投げることを心がけたいです。」
アーチェリーの山本先生(本学准教授)は、オリンピックには必ず自分の枕を持って行くそうです。本橋選手もオリンピックに行くときに必ず持って行く物はありますか?
「私はチームでいちばん荷物の少ないほうなので(笑)。でも普段使っている手帳は必ず持って行きますね。あと、寝るときにアロマを使っているので、バンクーバーにも持って行きます。」
最後に日体大生にひと言お願いします。
「夏は大学で、精力的にトレーニングができたので、本当に感謝しています。また他の競技選手との出会いもたくさんあって、話を聞いているだけでとても勉強になりました。日々の何気ない応援も心に響いています。メンタル的なこと、フィジカル的なことどちらもプラスになっていると思います。
壮行会は迫力があって心にぐっとくる応援でした。バンクーバーの会場でも、こんな応援があったらうれしいと思いました。応援してくれたみんなの気持ちも一緒にバンクーバーへ持って行きます。ありがとうございました。」
(平成22年1月30日 取材)
本橋麻里 (もとはし まり)
1986年北海道生まれ。
チーム青森の一員としてトリノオリンピック(7位)からの連続出場。
トリノ後も数々の大会において優秀な成績を残し、2009年の第26回日本カーリング選手権では優勝を飾り、バンクーバー大会への弾みをつけた。