自身の強みをプログラムしていくカリキュラム
目指す人物像
体育学部では、体育学・スポーツ科学・健康科学に関する4つの専攻、9つのプログラムを用意し、それぞれの専攻・プログラムの選択を進める
ことで、より専門的な思考力・実践力を身に付けることを可能とし、活躍のフィールドに応じてスポーツ・健康科学の普及発展に貢献出来る人
材を養成します。また、主専攻プログラムに加えてサブプログラムを用意し、科学的知識や専門的技能を身につけ、多様な知識・能力・技術を
もった人材も育成していきます。
習得できるスキル
優れた総合的能力を持つ、学士力・就業力の高い人材を育成
共生社会の実現に向けて、様々な立場の人を尊重し、世界、日本、地域社会における様々な体育・スポーツ・健康の課題解決に向かって 主体的に参画し、多様な活動を立案・運営でき、専門的知識を活用しつつ自己への洞察を深め、生涯学び続けられるスキルを育てます。学部長メッセージ
時代のニーズをとらえた2つの学科で社会に貢献する
本学は、国民の健康と体力の維持・増強を保証できる有能な指導者を育成するために創設されました。当初は、1949年に体育学科のみを持つ学部としてスタートしています。その後社会のニーズに合わせ、増設や改革がされ現在に至りました。体育学部は、基礎的学力と専門的学修の段階的教育システムにより、社会人としての基礎能力を持った教養高き人材の育成とともに、人類の健康増進、福祉の充実と、スポーツ・体育の発展に貢献することを目指しています。
体育学部長 野井 真吾
体育学部が定める3つの方針
体育学部では、本学の「教育目標」に基づき、体育学・スポーツ科学・
健康科学に関する専門教育並びに教養科目に関する共通教育を通じて、
以下の資質・能力を獲得した学生に「学士(体育学)」を授与する。
■ 幅広い教養と専門分野の知識・技能
❶ 幅広い教養と専門分野(体育学・スポーツ科学・健康科学)
に関する基礎的な知識・技能を体系的に身に付けて
いる。
❷ 体育とスポーツ文化への理解をもち、体育・スポーツ
の発展に貢献できる人物になるための科学的知識・
思考並びに実践力を身に付けている。
■ 汎用的能力
❶ 専門的知識を使って体育・スポーツ・健康に関する課
題の発見・解決の方法を見出すことができる。(課題発
見・解決能力)
❷ 現象を筋道を立てて思考し、課題解決のために科学
的思考と規範的判断力を運用できる。(論理的思考力・
規範的判断力)
❸ ICTをはじめとする多様な手段を使って情報を収集・
分析し、日本語と外国語を使った高度なコミュニケー
ションができる。(リテラシー)
❹ 競技力向上から教育・健康・福祉まで、人々の多種多様
な体育・スポーツ・健康への取り組みを専門的知見に基
づいてサポートすることができる。(未来社会を構想・
設計する力)
■ 態度
❶ 世界、日本、地域社会における様々な体育・スポーツ・
健康の課題解決に向かって主体的に参画し、多様な
活動を立案・運営できる。
❷ 共生社会の実現に向けて、様々な立場の人を尊重し、
思いやりのある態度を取ろうとしている。
❸ 現実の社会生活において規範やルールを尊重し、
高い倫理観を備えようとしている。
❹ 教養並びに専門的知識を活用しつつ自己への洞察
を深め、生涯学び続けながら自己を大切に生きよう
としている。
カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)
体育学部のディプロマ・ポリシーを踏まえ、
カリキュラム・ポリシーを次のように定める。
■ 教育課程の編成
❶ 本学が果たしてきた歴史的・社会的使命を理解すると同時に我が国の体育・
スポーツの歴史を知り、本学で学ぶ意味の醸成を目的として「日体大アイデ
ンティティ科目」を設け、「日体大の歴史」及び「オリンピック・パラリンピック
概論」を置く。
❷ 体育・スポーツにおける実践的指導力のみならず、広く社会一般で先導的
役割を担うためのチームワークやリーダーシップ、コミュニケーション能
力並びに規範的意識を養成するため、「日体大アイデンティティ科目」に
「海浜実習」、「キャンプ実習」、「スキー実習」、「スケート実習」の4つの学
外(野外)実習科目を設ける。
❸ 体育・スポーツの専門家として、また人権意識を持つ地球市民として各分野
で活躍できる力を養うために「グローバルコミュニケーション科目」を設ける。
❹ 多様性を受け容れ、共生・共感的態度を持った体育・スポーツの専門家とし
て幅広い教養を身に付け、生涯学び続ける態度を養うために「スポーツ教養
科目」並びに「基礎教養科目」を配置する。
❺ 体育学の学門的専門性を養うために、体育学全般の基礎を扱う「研究ゼミ
ナールA」を1年次に、各コースでの専門への導入を扱う「研究ゼミナールB」
を2年次に、卒業研究のための基礎的研究活動を行う「研究ゼミナールCⅠ」
を3年次前期、「研究ゼミナールCⅡ」を3年次後学期に配置する。卒業研究の
ための実践的研究活動を行う「研究ゼミナールDⅠ」を4年次前期、卒業研究
を含む「研究ゼミナールDⅡ」を4年次後学期に配置する。以上の科目設置に
よって体育学の専門家としての段階的、体系的な能力向上を図る。
❻ 多様な社会や人材へ対応することができるよう「サブプログラム」を設ける。
【体育学科】
スポーツ科学に関する専門分野の知識・技能を身に付けるため、体育学科共通
科目を設ける。
【スポーツ科学専攻】
競技スポーツを中心としたスポーツ科学における専門的知識と実践的応用力
を養うために「アスリートプログラム」「スポーツコーチングプログラム」「競技
サポートプログラム」を設ける。プログラム専門科目については、各プログラム
で次のように配置する。
❶ アスリートプログラム
競技力向上に関する専門的知識と実践力を身に付けるため、アスリートに
関わる専門的知識と実践力を養うためのプロジェクト科目を設ける。
❷ スポーツコーチングプログラム
スポーツコーチングに関する専門的知識と実践力を身に付け
るために、競技力向上のための実践力を養うためのプロジェク
ト科目を設ける。
❸ 競技サポートプログラム
競技サポートに関する専門的知識と実践力を身に付けるために、
必要な専門科目と競技サポート実践力を養うためのプロジェクト
科目を設ける。
【スポーツ教育専攻】
学校現場をはじめとして、体育・スポーツ実践に寄与できる高い専
門性を備えた指導者を育成するために、「スポーツ教育プログラム」及
び「特別支援教育プログラム」を設け、当該分野におけるより高度な
知識と技術とが体得できるよう関連科目を配する。
❶ スポーツ教育プログラム
スポーツ指導者や保健体育科教員に必要な基礎的知識と実践力
を身に付けるため、体育学・スポーツ科学・健康科学に加え、教育学、
体育科・保健科教育法、スポーツ実践指導法に関する科目を設ける。
❷ 特別支援教育プログラム
保健体育科教員に加え、特別支援学校教員としての専門知識と実
践力を身に付けるため、特別支援教育に関わる総論と共に、免許領域(知的障害、肢体不自由、病弱)に関する科目を設ける。
【健康学科】
健康科学に関する専門分野の知識・技能を身に付けるために、健康
学科共通科目を設ける。
【ウェルネスライフ専攻】
地域の幅広い年齢層を対象にした健康科学に関する専門分野の知
識・技能を身に付けるために、ウェルネスライフ専攻共通科目を設
ける。
❶ 地域健康サポートプログラム
明るい健康長寿社会の実現に向けて、地域住民の健康で安心な生
活を支えるために必要な専門的知識と実践力を身に付ける。地域に根差した健康と福祉の増進に関する「地域健康サポートプログ
ラム科目」を設ける。
❷ 健康ウェルネスプログラム
健康長寿時代における自他の身体作りをサポートするための専
門的知識と実践力を身に付けるために、医科学及び指導法に関する「健康ウェルネスプログラム科目」を設ける。
【ヘルスプロモーション専攻】
学校現場をはじめとして人々の健康の維持・増進に寄与できる
高い専門性を備えた指導者を育成するためのカリキュラムと
して「身体教育プログラム」「養護教諭プログラム」を設ける。
プログラム専門科目については、各プログラムで次のように配
置する。
❶ 身体教育プログラム
子どもや学校に関わる人々のヘルスプロモーションに必要
な専門的知識と実践力を身に付けるため、身体活動と保健教
育に関する「身体教育プログラム科目」を設ける。
❷ 養護教諭プログラム
子どもや学校に関わる人々の健康の維持・増進に寄与できる
高い専門性を備えた養護教諭に必要な専門的知識と実践力
を身に付けるための「養護教諭プログラム科目」を設ける。
●サブプログラム
以上のほか、多様な社会や人材へ対応することを目的に以下
のサブプログラムを配置する。
◎アカデミックプログラム
◎保健体育教諭養成プログラム
◎アスレティック・トレーナー養成プログラム
◎航空産業プログラム
◎モータースポーツ産業プログラム
◎留学生プログラム
■ 教育方法
❶ 講義、演習、実技、実習をバランス良く組み合わせ、学生が主
体的に学ぶための教育内容の充実を図る。
❷ 科目及びプログラムの特性に応じて知識伝授型、グループ
ワーク、集団討論、スポーツ実践の現場を対象とした演習
などを展開し、学生の動機づけ、目的意識の向上、スポーツ
科学理解の深化を促す。
■ 学修の評価
❶ 各科目の到達目標と評価方法はシラバスに明示し、具体的な
評価基準についてはルーブリックを作成する。
❷ 学生自身が学修をふり返り、自己評価を行う機会を設ける。
❸ 卒業研究によって提出された論文または制作物等から4年間
の学修成果を総合的に評価する。
体育学部のディプロマ・ポリシー及びカリキュラム・ポリシーに
基づき、アドミッション・ポリシーを以下に明示する。
求める学生像
❶ 世界、日本、地域社会における様々な体育・スポーツ・健康の未来構想及
び課題解決に関心のある人
❷ 体育とスポーツ文化並びに健康への関心をもち、体育・スポーツの発展
に貢献しようとする人
❸ 他者と協調・協働し、課題解決や未来に向けて活動することに意欲を
有している人
❹ 体育学部で学修する上で、中等教育などで身につけるべき基礎学力を
有している人
❺ 体育・スポーツ・健康の専門的知見を基礎として、それらに関係する
領域をはじめ広く社会で活躍したい人
入学者選抜の種類
入学者選抜にあたっては、高等学校などにおいて修得すべき知識・技能・
思考力・判断力・表現力、主体性、協働性などを備えているか否かを評価す
るため、「総合型選抜」「学校推薦型選抜」「一般選抜」「特別選抜」など多様
な選抜区分を設ける。
体育学部新カリキュラム 人材養成イメージ
講義

トレーニング学
各教養教育科目
日体大の歴史
スポーツ研究
スポーツ哲学
スポーツ心理学
スポーツ生理学
衛生学・公衆衛生学
機能解剖学
野外活動論
- 教育原理 など

コーチング学
スポーツバイオメカニクス
測定評価学
体育科教育法
保健科教育法
- スポーツトレーニング論 など

ヘルスプロモーション論
社会福祉
健康管理学
精神保健
教師論(養護)
養護概説
免疫学
- 労働衛生 など
演習、実習

学部共通の主な演習、実習
海浜実習
キャンプ実習
スケート実習
スキー実習
教育実習
- 運動処方演習 など

体育科教育実践法
保健科教育実践法
スポーツ実践指導法
アスレティックトレーナー実習
競技力向上実践プロジェクト
コンディショニング演習
- パフォーマンス分析演習 など

相談援助演習
相談援助実習指導
養護実習
看護臨床実習
- 衛生学・公衆衛生学実験実習 など
授業Pick up
歴史を振り返りながら
本学で学ぶ自覚と誇りを培う
日体大の歴史を紐解くことは、近代日本の体育スポーツの歴史を語ることに通じます。この授業では、本学が果たしてきた社会的使命を再確認し、未来を見すえ、日体大生としてのアイデンティティを醸成します。
体育スポーツ科学領域の
研究課題や知識を習得
4年間の学びの基礎を身に付ける授業です。ここでの目的は、まず、本学で取り扱うスポーツ研究を見渡し、興味のある領域を発見すること。そして、自分自身の課題を設定し、実践的な知識や問題解決力を身に付け、2年次以降の実践的授業に備えます。
運動やスポーツに対する生体諸機能の生理学的応答·適応を学修
ヒトが運動やスポーツを行った時の筋·神経·呼吸·循環機能といった生体諸機能の応答や適応について学びます。本講義では、できるだけ現場に即した身近な話題をテーマに、競技力向上や健康増進のための運動やトレーニングに応用可能な知識を深めます。