事業案内

2017年に改訂された小学校新学習指導要領の解説書では、運動(遊び)が苦手な児童や意欲的では内児童への配慮の例が示された。しかしボール運動は、ボール、仲間、空間等、複数の情報に関わる状況判断とボール操作やボールを持たない時の動きの効果的な発揮が求められる点で課題の難度が高い。以上を踏まえ、本事業では次の3点の課題を設定した。

  1. 認知-運動系能力を適切に評価できるテスト法を幼稚園児並びに小学校低学年の指導を対象に開発する。
  2. 児童の発達の段階に即した戦術的な課題を工夫したゲーム(教材)を提供するとともに、児童が主体的、対話的で深い学びの過程を通過できる学習過程を適用することで、指導内容の達成状況の改善と体育の授業に対する愛好的態度の改善を図る。
  3. 単元計画並びに本時案の作成、その実施経過の観察、修正方法に関する教師用ガイドを作成する。

 以上に対応し、次の成果が得られた。課題1では、認知-運動系能力を測定評価する新しい複合テストを用いることで、幼児の認知-運動系能力をA~Cの三段階で評価 する基準を概ね、作成することができた。また、これらの能力が、従来の体力テストで評価されてきた能力との相関が低く、異なる能 力であることが示唆された。
課題2では、主体的・対話的で深い学びの過程を授業展開に組み込んだバルシューレプログラムを活用した8時間のゲーム単元を 小学校1年生、3クラスに対して実施した。その結果、今回適用した授業に対し、児童は高い満足度を示した。また、新規に開発した 認知-運動系能力を測定評価する新しい複合テストの結果に関しては単元前後で有意な向上がみられなかったが、サイドステップ2に関しては有意な回数の増加がみられた。
課題3では、課題2で実施した授業の計画並びに教材を開発するとともに、それらを報告書に収録した。

研究成果

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特定非営利活動法人 Ballshule Japan