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武道教育学科

日本固有の身体運動文化、
「武道」「伝統芸能」の知識や技術を身に付ける。
伝統に基づいて体系化された「日本固有の身体運動文化」である武道(柔道、剣道、相撲、空手、合気道、薙刀、弓道、少林寺拳法)、それと関連する日本舞踊や古来より民俗行事として伝承されてきた民族舞踊、和太鼓などの伝統芸能について、日本の「道」の精神とともに実践的な技術や理論を理解し、国の内外を問わずに指導できる能力を養います。

修業年限 4年
学位 学士(体育学)
修了・卒業要件 124単位以上
入学定員 100名
在籍者数 401名
男女比
男子77%女子23%
(2023年5月現在)

想定される進路

  • 中学校・高等学校教諭(保健体育)
  • 舞台関連企業
  • 伝統芸能関連
  • 警察官
  • 刑務官
  • 各種公務員
  • 一般企業 ほか

取得がめざせる免許・資格

  • 中学校教諭一種免許状(保健体育)
  • 高等学校教諭一種免許状(保健体育)
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学科のポイント

武芸理論の習得
武道教育学科 学科のポイント1基幹科目(理論)では、武芸に関連する教育論や技術論、精神論、文化論、稽古論、礼法などを学び、芸道全般や日本伝統の思考を体系的に理解することを目指します。また、これに加えて武道の国際的な普及や国際交流にかかわる科目を選択・必修科目として履修し、海外での実習に臨みます。
海外交流の実践
武道教育学科 学科のポイント2基幹科目(実践)の「伝統文化交流実習」では、海外での武道の実践を通じて、国籍を問わずに広く他者と交流する能力を養います。また、展開科目では芸道にかかわる各論を学修し、それまでに学んだ基本的な知識を補完しつつ、理論を通じてより幅広い知識を獲得することを目指します。
問題解決力の育成
武道教育学科 学科のポイント3さまざまな場面で問題を解決できる能力が身に付くよう、4年間を通じ、考える力を養うための「スポーツ文化研究」を履修します。実践的な科目については、実技の技量が高まるように配慮され、実践を通して日本の精神文化を理解し、その知識や理論を教え諭す能力をはぐくみます。

学科の学び

武道や伝統芸能について国内外で正しく指導し、伝える能力を養う。
武道や伝統芸能の技術指導だけでなく、日本の「道」の精神を相手に伝えることで国際交流や社会貢献が図れる能力を獲得します。また、学校教育機関において日本の身体運動文化や精神文化を教育できる能力、さらに国家、社会の平和と繁栄に寄与できる人格の育成を図ります。

授業Pick up

動作を学び、剣道の心を知る
運動方法・武道(剣道)
担当教員 古澤 伸晃

演習のポイント
  • 中学校での武道指導にも役立つ実技能力が身につく
  • 身なりを整え礼を尽くし心静かに道を究める
  • 剣道について技も精神も深く知り自分自身の成長にも役立てる
運動方法・武道(剣道)

日本固有の身体運動文化である剣道
中学校で指導できる力を身に付ける。

日本固有の身体運動文化である「武道」について学ぶ武道教育学科。日本の精神に根ざした実践的な知識・技術・理論を習得することで、それを正しく伝え、指導する力を養います。文部科学省・中学校学習指導要領の改訂により、2012年4月から中学校では武道(柔道、剣道、相撲など)の授業が必修となりました。そこで本授業では、学習指導要領の内容に基づき剣道の伝統的な考え方を学習。基本動作、素振り、剣道具の使い方、対人的技能を学び、受講者同士で試合を行えるレベルを目指します。

実践的な授業で知識・技術・精神を習得
希望者は1級資格取得も目指せる。

受講する際は剣道着と袴を身に付け、座礼・立礼の礼法も学びます。「礼に始まり礼に終わる」と言われるように、武道では礼法も大切な動きのひとつ。礼法を通じて、武道の精神を理解します。実技面では、構えや素振りなどの基本動作の習得から、基本の技を用いて打ったり受けたりする攻防を交えた試合ができるまでを目標に授業を展開。希望者は、授業単位とは関係なく1級取得を目指すことも可能で(別途手数料が必要)、この授業をきっかけに生涯スポーツとして取り組むこともできます。

舞踊創作論(作品論を含む)

舞踊創作論(作品論を含む)舞踊について幅広く学び、審美眼を養う
さまざまな作品を映像で鑑賞し、舞踊の歴史、動き、テーマ、表現、創作のあり方について総合的に学習。創作者の時代背景なども重ね合わせ、創作意図を深く追求します。創作技法を理解すると、ひとつの動きから多様な変化の可能性があることがわかり、創作の楽しさが広がります。

武道実技(弓道)

武道実技(弓道)正しい所作で的を狙い、落ち着いた気持ちで弓を射、武道の心を知る
弓道は、正しい所作で弓を的に射ることを目的とした日本古来の武道です。個人の体力に応じた強さの弓を引くことで、誰でも行えることも特徴の一つです。本講義では、弓具の操作に慣れ、弓道の基本ルールである「射法八節(しゃほうはっせつ)」について、礼法も含め弓道実技を学びます。

武道科教育法

武道科教育法学校教育の中で必要な武道の指導力を理論的に学ぶ
武道の授業が中学校の必修科目として行われる中で、より良い指導には指導者自身の技能や見識、経験、態度が重要になります。本講義では、適切な指導方法や指導の原則を理論的に把握し、実際の指導現場に活かせる指導力を養います。講義を中心とした授業です。

武道教育学科 1年の時間割例

  MON TUE WED THU FRI
第1時限   運動方法・ソフトボール
(野球を含む)
    スポーツ文化研究A
第2時限     法学(日本国憲法) 情報処理
(情報機器の操作を含む)
基礎英語 I
第3時限 文化人類学 運動方法・陸上競技 教師論    
第4時限 日体大の歴史
(日体伝統実習を含む)
哲学 救急処置概論 国語表現 I
第5時限     専攻武道実技 I    

武道教育学科カリキュラム
先輩に聞く!
武道教育学科のここが好き
折戸 裕奈
武道教育学科
所属:なぎなた部
石川県立津幡高等学校卒
武教_折戸

武道教育学科を選んだ理由は?

武道には深い歴史や文化があり、日本の伝統文化について興味を持っていたことと、教員免許を取得するために必要な知識や技能を身につけることができるという点に魅力を感じました。また、武道を通じて身体的な鍛錬や技術の向上だけでなく、自己形成や人間性といった基盤からしっかり固めていくことができると思い志望しました。

武道教育学科を選んでよかった点は?

日本一の体育大学で武道ならではの礼儀・作法を武道家である教員から直接教わることができ、伝統文化交流実習では日本の武道を海外の現地の方に指導できる機会がありました。それから、教員免許取得に必要な知識を学べる、指導法の授業が多くあり、実際に指導案を作成したり、体育や保健の授業を通して学ぶことができた点です。

日本体育大学に進学して成長した点は?

授業や実習を通して礼や立ち振る舞い、日本人としてのルールやマナーをより具体的に学び、社会に出たとき大いに活用できる知識が身につき、武道を行っている私たちが先頭に立って、手本となる姿勢をとっていきたいです。また、武道を専攻している学生の多くは寮生であり、親元を離れて生活しているため、自立心や責任感が養われ、自己管理能力が身についたと感じています。

将来の目標は?

大学卒業後は、体育教師になることが今の目標です。大学で学んだ専門的な知識や技能を、次は自分が教師という教える立場となり、日体大でこそ感じることのできたスポーツの魅力、武道の奥深さや楽しさを教えていきたいです。また、自分自身、大学での部活動や授業を通して人として大きく成長できたと感じています。今度は教える立場として、生徒たちの人間形成に貢献できるような教師になりたいです。