日本体育大学では子供の体力向上を目的とした研究を行っています。

子供の体力向上課題対策プロジェクト

事業案内

スポーツ庁委託事業

平成28年度子供の体力向上課題対策プロジェクト
テーマ:体力低下種目等の課題対策プログラムの開発等

事業の趣旨・目的

体育の授業を苦手としている小学校教員向け研修プログラムの作成及び実践研究。

本研究は、体育の授業を実施することに苦手意識を持っている小学校教員が指導内容がしっかり身に付く授業を展開できることにより、教師が自信と意欲を持って体育の授業に取り組み、結果として運動好きな子どもを育て、体力の向上に寄与することを目指すものである。そのために、どの研修会でも効果を上げることができる研修プログラムを作成する。具体的には、以下の3つの観点から研究を進める。

  1. 小学校教師の体育授業に
    対する自己効力感因子や
    課題を明確にする
  2. 自己効力因子別に
    支援方法を開発し、
    支援方法の有効性に対する
    効果と課題を整理する
  3. 検証結果から支援方法を
    明確にし、研修で効果を
    検証する

    領域別、学年別の
    プログラムを作成する

本事業の目指す成果

本研究を中心となってすすめている白旗和也教授は、これまでにも年間20以上の実技研修会講師を勤めている。そこで実感しているのは体育の授業に苦手な意識を持っている教員は、体育に自信がない。その要因になっているのは、体育の授業づくりについて、知識が無いことである。本研究を実施することで、体育の授業に必要な知識(指導計画の作成手順、指導内容・指導方法に関する知識、教材に関する知識、児童に関する理解、安全に関する知識、児童へのフィードバックの方法、学習評価の知識)について基礎的な情報を得ることができる。

また、座学だけでなく、教材づくりとその行い方や工夫の仕方について実技を通して行う。このことにより、子どもの目線で授業を捉えることができる。この二つの研修をできるだけ授業の場面に即して、具体的に行うことで、単に授業を進めるだけでなく、指導内容を適切に押さえるための教師の役割や子どもへの関わり方について学ぶことができる。

特に実技研修では、教師自身が楽しむことを大切にし、その楽しさを児童に伝えたいと言う願いや自分もできるという自信をもてるはずである。こうした、研修で獲得した知識や手法は領域を越えても生かすことができるとともに、喜びを感じるはずである。

児童は楽しい体育の授業で体を動かす気持ちよさや運動そのものの魅力、友達と一緒に運動する楽しさを知り、自ら体を動かす機会が増えることで体力の向上に寄与する。