エッサッサ

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日本体育大学の独特の応援スタイルとなった『エッサッサ』は
大正10年代の本学の前身である体操学校でうねったスポーツの波が誘因となって誕生しました。
その当時の体操学校は、日本体育会が大相撲と密接な関係を結んできたこともあってか、全校を挙げて相撲の応援に国技館に駆けつけていました。その当時、東京農大には『大根踊り』が、商船大学には『錨をあげて』が独自の応援スタイルとして名を馳せていました。体操学校でも、そのような独特の応援スタイルを考案しようという気運が高まってきました。これに応えたのが、当時体操学校の在学生であった、平井一氏でした。氏が回想するところによると、モチーフとされたのは当時アメリカから持ち込まれていた『ピストン・ロッジ・アームモーション走法』でした。この腕の振りに静と動、強と弱、速と遅の要素を取り入れ、掛け声を『エッサッサ』に。

このように日体独自の応援スタイルは平井氏がいた学生寮で誕生しましたが、現在に至るまで連綿と継承してこれたのも、学生寮が責任を持って先輩から後輩へと伝えつづけてきたからにほかなりません。

時代は移り、エッサッサも時の寮生たちによって少しずつアレンジされてきました。そして『離合集散』の美を表現しながらエッサッサをより勇壮なものへと仕上げていきました。月明かりに獅子が月に向かって咆哮する様子(さま)を表現したもの、との説明が加えられるに及んで、この静の強さを強調したスタイルは完成したといえます。『演じて見せるエッサッサの世界』は、われわれ日体人の精神的な土壌といえるのかもしれません。

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