学友会クラブ・サークル活動

平成23年度入学式を挙行しました

平成23年4月3日(日)、横浜・健志台キャンパスにて、平成23年度入学式を挙行しました。 

開式に先立ち、谷釜学長より入学式を挙行する大学の意(おもい)と意義について、新入生および列席者に説明を行い、そののち、全員で黙とうを捧げました。

今年度、大学体育学部1,469名(体育学科846名、健康学科194名、武道学科130名、社会体育学科197名、編入学102名)、短期大学部223名(体育科152名、幼児教育保育科41名、専攻科保育専攻28名)、体育専攻科12名、大学院体育科学研究科53名(博士後期課程11名、博士前期課程42名)が入学許可を受け、日体大の学生として、体育・スポーツを通じ今日本が置かれている厳しい状況を乗り越える決意を新たにしました。 

式典の最後に、新入生の今後の活躍および東日本大震災で被災された方々はもちろん、1日も早い復興が叶うように、日本がひとつになって邁進することを願い、応援部から「がんばれ日体、がんばれ新入生、がんばれ日本」のエールが送られ、閉会しました。 

新入生保護者も1,705名のご参列をいただき、規模を縮小しての開催ではあったものの、温かく、新入生の心に響く、特別な入学の式典でした。

 

以下に開式前の谷釜学長からの説明、および式辞の全文を掲載します。

 

【開式前の谷釜学長からの説明全文】

東北地方太平洋沖で起こった大地震は北海道・東北・関東地方の広域に及ぶ激甚な震災をもたらしただけではありません。大津波を発生させて、想像を絶する被害をもたらしました。

地震、津波、原発事故と災害は連鎖し、今も目に見えない不安が日本中を覆っています。多くの皆さんの尊い命が奪われ、今なお、多くの皆さんは家屋・財産を奪われ、避難所での苦難の生活を強いられています。

このような状況の中で、果たして入学式を行ってよいものなのか、自粛すべきではないか。私たちは迷いました。しかし、新入生にとって入学式とは人生において一度しか経験することができない節目であること、また被災地出身の1道7県の在学生と新入生はすべて無事であることが確認できたこともあることから、華美に流れないように、質素を旨として、入学式を挙行することといたしました。

また、こうしたことも私たちを後押ししてくれました。被災地出身の新入生の皆さんは全員無事であったとはいえ、ご家族の安否が不明の方々や、自宅が全壊・半壊された方もおりました。その方々にご連絡をさせていただいた際のことです。「入学式には出席します。出席させます。」との力強いお言葉をいただきました。私たちは、逆に、力を与えられた訳でございます。

新入生の皆さんには、私たち大学の意(おもい)をご理解いただき、ご来場の皆様とともに、生涯忘れることのできない式典になるよう念願する次第です。

開式に先立ち、ここで皆様とともに、黙とうをもって、お亡くなりになられた方々のご冥福を念じたいと存じます。恐縮に存じますが、ご起立願います。  黙とう

 

【入学式(学部・短大・専攻科)式辞の全文】 

式  辞

平成23年4月3日

日   本   体   育   大   学

日本体育大学女子短期大学部

学長  谷釜 了正

開式の辞を述べるに際して、先月3月11日に発生した未曽有の巨大地震と大津波によって、生命 (いのち)を奪われた実に多くの方々に衷心より哀悼の意を表しますとともに、現在もなお深い悲しみの中で苦難の生活を強いられております被災者の皆様方に心よりお見舞い申し上げます。皆さんとともに震災に遭われた方々に斉しく思いを馳せ、悲しみを心に刻みたいと思います。一日も早い復興を念願いたします。

新入生の皆さん。ご入学おめでとうございます。日本体育大学は、心より、皆さんを歓迎いたします。またご両親、保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます。心よりご祝意申し上げます。

 さて、皆さんは118年の歴史と伝統を有する日本体育大学に入学いたしました。本学は体育やスポーツに関する学問を教授してきた日本で最古の私立大学です。明治26年、1893年、日本体育会体操練習所として誕生し、以来、日本の体育およびスポーツの普及と発展に努めてきました。また、この一方で。幼児教育保育学の探求も併せて行い、今日に至っています。これらの学問に通底するキーワードはスポーツであり、体育・健康ですが、それはいずれも現代人が日常生活をおくる上で最も重要な要件であります。

自動車のハンドルやブレーキペダルに、効き目のない遊びの部分があります。この遊びは道路信号の青と赤に挟まれた黄色信号と同じ役割を果たしています。これがあることによって安全な運転ができ、結果として事故を回避することができています。皆さんがこれまで没頭してきたスポーツを皆さん自身の人生の中に位置づけてみて下さい。豊かな満ち足りた人生を送るためには、ハンドルやブレーキペダルの遊びと同じように、スポーツは欠くべからざるものになっていることが分かります。遊びは広い意味のスポーツと同義ですが、このスポーツを健康教育というフィルターを通せば、体育の世界が誕生します。

ともあれ、遊びは先の大地震・大津波の恐怖によって幼い子どもたちの閉ざされた心の扉を開き、笑顔を取り戻す力を持っていたことを私たちは各種のメディアを通して知ることができました。また、3月23日、甲子園での高校選抜野球大会において、岡山創志学園の野山慎介主将が、生命(いのち)の尊さ、仲間とともにつながりを生きることの大切さ、生かされている生命(いのち)への自覚を語り、被災地の方々に力強いメッセージを贈ったことは記憶に新しいところです。このように、スポーツは人びとに元気と活力をももたらしてくれます。逆境をはねのける力や希望をもたらす力も持っています。

皆さんは本日から遊びやスポーツや体育を学問としてただ単に学ぶのではありません。人間が生きて行く上で有用なものとして学んでいきます。医学の知識は病気を癒し、健康をもたらしてこそ意味があり、建築学の知識は家を建てることができてこそ役に立ちます。学問の多くは生活の実際につながりをもつことによって活きた学問になり、知識になるといわねばなりません。体育科学、スポーツ科学、幼児教育保育学などの学問を修める場合も同様です。この観点からスポーツ、体育、運動、遊び、などの現場におけるあり方を考えてみて下さい。また、スポーツを長く経験したものでなければ、感じ得ないカンやコツの世界があることや、皆さんがこなし得なかった動きや技法もあります。この場合も運動の経験が大きく物を言います。本学には新開発された世界に通用する技法がたくさんあります。それらの技法にふれ、分析して、皆さんのこれから経験する研究の糧にしてほしいと願っています。加えて、オリンピアンの先生もたくさんおられます。メダリストの先生も、またメダリストを育成した先生もおります。貪欲に皆さんの先生から学び取ることを期待いたします。

ところで、皆さん。皆さんは恩師の先生方から、これまで、如何(どう)して、何故、などの質問を与えられ、その質問に答えるための勉強をしてきました。スポーツの練習場面においても同様です。しかし、大学生になった今から、皆さんは考えを変えねばなりません。さまざまな現象に対して如何(どう)して、何故、の疑問を抱き、その疑問を解くために自ら理にかなった答えを用意しなければならないからです。スポーツや体育のさまざまな場面で疑問を発見し、それを解くための仮説を立てて、その仮説を実証していく研究を試みてください。

新入生の皆さん。皆さんのこれからはじまる学生生活は、多くのこの時期にしか得ることのできない貴重な財産を手にするチャンスです。ご両親から頂いた皆さん自身の「いのち(生命)」が羽ばたくための、貴重な時間、すなわち自身の自由意思に基づいて費やすことのできる時間が用意されるからです。この有意な時間を有効に使って大学生としての「教養」を身に着けて下さい。この教養は皆さんそれぞれが身に着けていくものですが、やがて独り立ちするときに活きてまいります。教養は世にいう「学士力」「社会人基礎力」をつけるための必修の要件といわねばなりません。

それは(一)失敗を恐れない粘り強さ、(二)疑問を抱き「考え抜く力」、(三)チームで目標に向けて協力する「チームで働く力」の三つの社会人として必要な基礎的能力のことです。専門教育の知識さえあれば社会人基礎力がすでに身についていることにはなりません。読書をする、映画をみる、友と語らうことが大切ですが、私たちにはこれに加えて、日常の活動の中で教養を身につけることができます。教養としての社会人基礎力は運動部で熱心に練習や稽古に励むことによっても獲得できるからです。日体大の学生は、このスポーツ活動の中でその能力を磨くことができます。そのため、社会から高い評価を頂いております。自信を持ってスポーツに汗し、たくましく生きる力を育んで下さい。

いま、日本は低成長・成熟時代に入っています。しかし、地方にあっては過疎化社会が、都市にあっては無縁社会がかまびすしく論じられています。人間(ひと)と人間(ひと)とのつながりが疎遠になっております。多くの国民は市井にあって新しい時代を生きるための英知・知恵をもたねばなりません。女性に対して、高齢者に対して、病人に対して、あるいは異文化をいきる人々に対して、利害を超えた対等な掛け替えのない存在として敬う心を培う必要があります。皆さんには、このように現代社会において、スポーツが人間(ひと)と人間(ひと)とを結びつける紐帯としての役割を有していることを再認識し、差異(ちがい)を認めることのできる世界を再発見するよう願っています。

最後に、大学生活を有意義に過ごすことができるかどうかは、生涯にわたって恩師とよべる先生、親友と呼べる友に出会うかどうかにかかっています。また、先生の周りには先輩がおり、その先輩たちに学ぶべきことは少なくありません。さらに生涯の友となる知己を得ることができれば、大学生活は申し分ありません。皆さんの、健闘を期待して、式辞といたします。

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