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明治安田厚生事業団と本学教員 鈴川 一宏(体育学部 健康学科教授)の共同研究成果発表について
研究活動
2023.09.12(火)

公益財団法人 明治安田厚生事業団(本部:東京都新宿区、理事長:生井 俊夫氏)が本学教員 鈴川 一宏(体育学部健康学科 教授)と共同で実施した青年期の運動・スポーツ活動に関する研究成果を発表しました。
 
 我が国では学校の運動部がスポーツ実践の場として重要な役割を担っていますが、運動部では途中で参加を辞めてしまう「早期離脱」、すなわち退部の問題が指摘されています。欧米諸国では早期離脱の関連要因が盛んに検討されていますが、日本国内からの知見は十分ではありません。そこで本研究では、国内の男子高校生331名を対象にした2年5ヵ月の追跡調査により、運動部からの早期離脱の関連要因を検討しました。
 
 その結果、体重やBMIの値が低い、怪我や障害(スポーツ障害など)の経験がない、競技戦績が低い/ない、競技継続期間が短い等の特徴が運動部からの早期離脱と関連することが分かりました。競技レベルとつながりが強いと考えられる要因が多く挙げられたことが着目すべき点です。
 
 我が国の運動部は特有の文化を有するために、早期離脱の関連要因も他国とは異なっている可能性があります。本知見は、退部しやすい生徒の特徴が存在することを理解し、その予防策や退部後のサポートを講じることの重要性を示すものです。
 
 本研究の成果は、スポーツ科学分野の国際学術雑誌Frontiers in Sports and Active Living, section Sport Psychologyに2023年8月16日付で公開されました。

研究概要等、詳細に関しましては下記のURLよりご確認ください。
https://www.my-zaidan.or.jp/pressrelease/detail.php?id=6812ebea008c5529d54a51bd2ab8dbbb&tmp=1694140756

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