実践教科教育学専攻1920×700

実践教科教育学専攻

博士前期課程
修業年限 2年
入学定員 20名
学位 修士(教育学)
修了・卒業要件 30単位以上
博士後期課程
修業年限 3年
入学定員 5名
学位 博士(教育学)
修了・卒業要件 10単位以上

概要

専攻の目的

学び続け、絶えることなく授業改善を行う教師を養成
実践教科教育学専攻は、教科教育に関する高度の学術研究により、その深奥をきわめ、学術の応用に貢献して実践的な教育力及び学び続ける教師に関する研究を推進するとともに、絶えることなく授業改善を行う教師の養成を目標とし、教科の共通性を基底に各教科の固有性を保持する新しい教科教育学の構築と人類の友好・親善に貢献することを目的とする。

博士前期課程の目的

小学校教諭養成を基盤とし、教科の共通性を基底にした各教科の固有性を保持する、という新しい見地からの実践教科教育者(カリキュラムプラクティスト)の育成を目指します。

博士後期課程の目的

世界的視野で各教科における教育課程に関する理論と具体的な学習指導とを往還させ、教育課程をもとにした学習指導レベルでの実践的検証力を有する研究者(カリキュラムスペシャリスト)の育成を目指します。

博士前期課程、後期課程の関係

教科教育学は、主に国語、社会、算数、理科、体育などの各教科から構成しているが、研究の基盤を学修指導とする実践教科教育学専攻としています。

研究科の設置および必要性

(1)教育学研究科を設置する理由

これまでの小学校の教科教育において、学問分野の総合的な知識内容を発達段階や学習者の理解力に応じて選別、配列、組織化することを重視してきました。しかし、学問分野の進展、高度化とともに学習者集団の多様化が進み、急激に変化する社会に対応した「生きる力」を育むための教科課程を行使することが難しくなってきました。そこで本研究かでは、伝達すべき既成の知識や情報のみを内容とする教育課程ではなく、これに加えて知識や情報を批判的に選択・受容し、また積極的に文化を創造したり、問題を解決したりする能力・技能を内容とする教育課程を通して教授・学習しうる人材を育成する研究科を設置しました。

博士前期課程では高度の専門的職業人を養成し、後期課程において研究者を養成します。また現職の教員に対して時代の変化に対応しうる新情報を提供するために、昼夜開講の研究科として開設しています。これにより教員免許10年更新制を補充することができるとともに、本学が立地するキャンパスの利便性を活かして都内の小学校現場に勤務する現職教員に格好の学びの(再教育)場を提供できるようになりました。

これまで本学は児童のための体育教材研究を継続的に研究してきました。そこで9教科2領域における小学校教員養成課程の中軸に体育教科を据えて、健康・体力・生きる力を育み、各教科間の共通性と固有性を見直し、新しい教員養成の在り方を追究していきます。

(2)教育学研究科の構想①

教科とは何か、なぜ教科を区分するのかなどを、学習する子供の視点に立ち、「何ができるようになるか」、及び「教科の本質とは何か」などという、教科の存立基盤や教科の共通性と固有性という視点から学習指導を構想できる人材(カリキュラムプラクティスト)の育成が必要です。

例えば、各教科は、言語や記号、社会事象や自然事象などの異なる対象をもとに、種々の対象に関する認識方法が異なることで成り立ち、各教科の固有性といえます。対して、各教科には、①言語や記号、社会、自然などの対象への働きかけ方と、各教科で対象に働きかけることによって獲得する知識・技能や能力、態度、及び人間性など、対象に対する働きかけによって学習者が②獲得するものがあります。つまり、対象への働きかけ方と働きかけを通して獲得するものがあるといえるわけです。①と②の視点から教科をとらえることが教科の共通性といえます。このような視点で教科を統一的にとらえることにより、教科の本質や教科で育成する人間性がより一層明確になるといえます。

今まで述べてきた考え方をもとに、本学では小学校教員養成を基盤として、教科の共通性を基底に、教科の存在基盤やその区分などから各教科の本質である固有性をとらえる、という新しい見地から学習指導を構想し展開できる人材(カリキュラムプラクティスト)を養成する研究科を構想しています。

(3)教育学研究科の構想②

実践力を備えた学び続ける教師とは、具体的には、授業実践を行い、その実践を教科の本質や教材の本質という見地から課題を見いだし、その課題を追究し、絶えず授業改善を行うという自立的実践研究力を有する人材(カリキュラムプラクティスト)です。

また、学習指導あるいは授業という研究対象は、各教科におけるカリキュラムにもとづき具体的になります。このため、博士後期課程では、世界的視野で各教科における教育課程に関する理論と具体的な学習指導とを往還させ、教育課程をもとにした学習指導レベルでの実践的研究ができる人材(カリキュラムスペシャリスト)を育成する研究科を構想しています。

(4)育成する能力

博士前期課程
教育現場、とりわけ小学校における教科(国語、社会、算数、理科、体育)の学習指導について、その専門性を備え、あわせて実践的な研究に意欲をもって臨める人材を受け入れる。また、本研究科(博士前期課程)において、実践的指導力を更に高め、社会の急速な進展の中、教員としての探求力を有し、知識や技能の刷新のため常に「学び続ける教師」や理論的裏付けに基づく「実践的な教育力」を備えた資質・能力の高い指導者を目指す者を求める。
博士後期課程
教育現場、とりわけ小学校における教科(国語、社会、算数、理科、体育)の学習指導について、その高い専門性を備えた人材を受け入れる。また、本研究科(博士後期課程)において、世界的視野で各教科の教育課程をもとにした指導について実践的検証力を高めるとともに、各教科の理論と学習指導において新たな研究領域を見出そうとする意欲を有し、「実践的な教育力」及び「論理構成能力」をもつ資質・能力の高い指導者を目指す者を求める。

学科・専攻の目的、前期・後期課程の関係

学部生、大学院生、社会人(現職小学校教諭)など、多彩な人材が集う刺激的な環境
学科・専攻の目的、前期・後期課程の関係

カリキュラム

博士前期課程(修士)

科目区分 授業科目の名称
教科基盤科目
  • 教科教育特論
  • 教科教育研究法
  • 教科目標論
  • 教科学習指導論
  • 教科評価論
教科共通科目
  • 国語科実践研究
  • 社会科実践研究
  • 算数科実践研究
  • 理科実践研究
  • 体育科実践研究
教科選択科目 国語
  • 国語科特別研究Ⅰ
  • 国語科特別研究Ⅱ
  • 国語科学習内容構成セミナー
  • 国語科教材開発セミナー
社会
  • 社会科特別研究Ⅰ
  • 社会科特別研究Ⅱ
  • 社会科学習内容構成セミナー
  • 社会科教材開発セミナー
算数
  • 算数科特別研究Ⅰ
  • 算数科特別研究Ⅱ
  • 算数科学習内容構成セミナー
  • 算数科教材開発セミナー
理科
  • 理科科特別研究Ⅰ
  • 理科科特別研究Ⅱ
  • 理科科学習内容構成セミナー
  • 理科科教材開発セミナー
体育
  • 体育科特別研究Ⅰ
  • 体育科特別研究Ⅱ
  • 体育科学習内容構成セミナー
  • 体育科教材開発セミナー

博士後期課程(博士)

科目区分 授業科目の名称
共通分野
  • カリキュラム開発講究(国語教育学)
  • カリキュラム開発講究(社会科教育学)
  • カリキュラム開発講究(数学教育学)
  • カリキュラム開発講究(理科教育学)
  • カリキュラム開発講究(体育科教育学)
専修分野 国語
  • カリキュラム開発特別研究Ⅰ(国語教育学)
  • カリキュラム開発特別研究Ⅱ(国語教育学)
  • カリキュラム開発特別研究Ⅲ(国語教育学)
社会
  • カリキュラム開発特別研究Ⅰ(社会科教育学)
  • カリキュラム開発特別研究Ⅱ(社会科教育学)
  • カリキュラム開発特別研究Ⅲ(社会科教育学)
数学
  • カリキュラム開発特別研究Ⅰ(数学教育学)
  • カリキュラム開発特別研究Ⅱ(数学教育学)
  • カリキュラム開発特別研究Ⅲ(数学教育学)
理科
  • カリキュラム開発特別研究Ⅰ(理科教育学)
  • カリキュラム開発特別研究Ⅱ(理科教育学)
  • カリキュラム開発特別研究Ⅲ(理科教育学)
体育
  • カリキュラム開発特別研究Ⅰ(体育科教育学)
  • カリキュラム開発特別研究Ⅱ(体育科教育学)
  • カリキュラム開発特別研究Ⅲ(体育科教育学)

授業時間

授業時間は昼夜開講制となっています。大学院設置基準第14条に定める教育方針の特例措置を適用し、平日通常時間帯(1~5時限)の他、夜間(6~7時限)、土・日曜日または夏期・冬期休業期間を利用した、定期的あるいは集中的に行う講義・研究指導を受けることが出来ます。
時限 時間
1時限 09:00~10:30
2時限 10:40~12:10
3時限 13:00~14:30
4時限 14:40~16:10
5時限 16:20~17:50
6時限 18:00~19:30
7時限 19:40~21:10

学位論文評価基準

教育学研究科が定める3つの方針

ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)
カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)
アドミッション・ポリシー(入学者受入の方針)